治療例
チンチラの非経口栄養剤の投薬
病気:チンチラ、年齢4歳、雄、体重383g。14日前から食欲も低下してヨダレが出ているとのことで、他院にて臼歯の過長と診断を受けて臼歯を削ったが食欲が戻らずに他の病院で入院して管理を受けた。そこでも食欲が戻らなかったとのことで来院。口腔内の検査で広範囲の舌の潰瘍と出血が認められ、腹部にガスの貯留も観察された。
治療:チンチラを含む草食動物が食欲の低下を示す疾患に罹患したときに、原因だけに対して処置をするのではなく、食欲改善にも勤めなければならない。草食動物は、食欲低下により消化管内にガスが急速に発生したり、肝機能に障害をもたらしたりする。それを予防するために、内服で食欲増進を高めたり、強制給餌をしたり、場合によっては、非経口的に高カロリーの栄養剤を点滴しなければならない。この子の場合は、舌の潰瘍による痛み、ガス貯留などによる消化管機能の低下、肝機能障害などにより食欲の低下が見られるので、それぞれに対して治療を施した。
チンチラ用のエリザベスカラーをし、大腿骨留置による点滴中。
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