治療例
スローロリスの根尖膿瘍
病気:スローロリス、年齢1歳弱、雄、体重404g。数ヶ月前から鼻の上と下顎の辺りが脹らんできている。他院数箇所にて、疣と診断されたり、抗生剤の治療を施されたが治癒せず。ロリスなどの動物では珍しい症例ではなく、ペットショップや飼い主などによる、不適切な犬歯の切断によって、細菌感染が歯髄から波及して歯根部におこり歯槽骨を溶かして皮膚を破って、膿が出てきている、根尖膿瘍である。
治療:レントゲン検査等の結果によって治療方法は異なる。抗生剤で反応するものもあるが、再発することも多く、抜歯を選択せざるを得ないことも多い。細菌が血液を介して心臓に感染性心内膜炎などを起こすこともあるので、可能であれば検査を施し、血液培養・感受性試験・長期間の抗生剤の投薬も視野に入れる必要がある。
眼の下と下顎が腫れて、犬歯の先が切断されている。
下顎の犬歯を抜歯しているところ。ぽっかりと深い穴が開いている
他の治療例を探す
SEARCH
症状や動物別、フリーワード検索が可能です。