治療例
ウサギの異物摂取による腸閉塞
病気:ウサギ雑種、年齢1歳半、雄、体重2.28kg。数日前から食欲が落ちているとのこと。便は少々は出ている。毛球症と仮診断をして、内服で反応をみた。1週間後、少しは食べて、少しは排泄しているが、快復が遅かったので、バリウムを飲ませて造影検査を施す。バリウムの通過時間は非常に遅いものの、完全な閉塞はみられなかったので、内服を継続してもらう。2週間後、5日前から下痢になり、2日間水も飲んでいない、排泄も無いとのことで、完全に閉塞をおこした。
治療:小さなものであれば、誤って口にしても便として排泄される可能性があるが、大きなものでは手術をして直接取り出す他より無い。この子の場合、呼吸の速迫も認められたので、酸素処置の上、点滴を施した上で、胃切開手術を施して、十二指腸で閉塞を起こしていた内容物と、それと繋がっていた、胃内異物(毛布か絨毯(じゅうたん))を取り除いた。この子は術後、すぐに、食欲を示した。
十二指腸部で異物が詰まっている様子。胃からその異物を取り除いているところ。
左側の細い部分(硬い)が十二指腸で閉塞を起こし、右側のほうが胃内に滞っていた。
内容物は、家の毛布か絨毯(じゅうたん)とわかった^_^;
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