院長紹介

院長 / 獣医師

山崎 貫太Kanta Yamazaki

  • 1970年3月10日生まれ

世界各国で医師として働いていた父・山崎晴義(世界仰天ニュースに出演しました)が当時英国統治領だったアフリカのザンビアに移り住んでいた時に、そこで生まれ幼少時代を生き物で溢れている大自然の中で過ごしました。

その後日本に帰国し、父や母・山崎由美子(母の実家は親子丼で有名な玉ひでです)の生まれ故郷である日本橋の人形町で数年を過ごした後、神奈川県の川崎市に移りました。

高校時代は、桐光学園高等学校(わが長女・長男も通学中)で厳しくも愛情あふれる教育を受けました。人の医学の道に進むべきか、自分の好きなものを学ぶ道へと進むべきかと葛藤を繰り返す中、とりわけ金魚などの魚類に魅せられた時期があり、魚についてもっと学ぼうと決意し、結果的に日本大学水産学部に入学することに。水産学部時代には、魚類学について学ぶ傍ら生き物の飼育にも拍車がかかり、ついには世間から「動物マニア」と言われるようにまでなりました。

その頃、よく通っていたエキゾチックアニマルの専門店「ラブバード」の社長に誘われ、大学卒業後にはそのままそこに就職。さらに、どっぷりと動物業界に身を投じていましたが、心の中に何か行き詰まりのようなもの、矛盾をこの業界に感じつつ獣医への不信感を持っていたことなどからも、もっと深く生き物についてさらに学ぼうと同大学の獣医学科への編入をすることに。

獣医学部在籍中は、エキゾチックアニマルに詳しい色々な病院に実習に行くなどして動物の医療を、そして動物の飼育方法、動物と人との関係になどについて、日々勉強に明け暮れるなんとも楽しい毎日を過ごしました。獣医師免許取得後は、ペット獣医学が最も進んでいる犬猫のみを専門としている、診療に定評がありかつ実績や技術もある、麻生区五月台のパーシモン動物病院に勤務。そこで臨床の技術を学んだ後、町田市・鶴川にエキゾチックアニマルの専門病院である、K’s Pet Clinicを開設するに至りました。

多数の生き物たちと共に暮らしてきた経験をもとに、人と生き物の「幸せな関係」を守るべく日々奮闘しています。

獣医・動物病院について思うこと

個人的に勝手に思っていること、考えていることです。その上でお読みください。

獣医、動物病院が嫌いな理由

何年も前の話になるが、僕がまだ獣医とは無縁でただの動物好きのペットショップの店員だったころ、動物病院や獣医については色々な話をよく聞いてた。スローロリスという、珍しいお猿を病院に連れて行ったときの話。

その子は良く慣れていて、ちょっとした皮膚病で診察をしてもらおうと病院にいったところ、とても人に慣れていた子だったので診察台から獣医の手に移ろうとしたところ、獣医がびっくりして「うあー」という声とともに手を振りほどき、その拍子にその子が床に振り落とされてしまい、不幸にもそのまま息を引き取ってしまった。
別の話。キジバト(虫は食べない)の雛を病院に連れて行ったら、獣医にさも慣れているかのように「ミミズでも食べさせてあげてください」と指導を受けたという。

別の話。何ヶ月間も入院して治療を施されていた猫ちゃん、様子を聞こうと病院に連絡を入れたところ、数日前に死亡してもうすでに病院で勝手に埋葬してしまっていた。入院治療費はもちろんのこと埋葬費なども全て込みで請求されたとのこと。

これも似たような話。入院治療を続けていた猫ちゃん、病院で死亡したとの連絡の前にいきなり冷凍の宅配便で家に送られてきたという。

別の話。小さなミドリガメが具合が悪くなったので1週間入院させたところ、合計で10万請求され元気にはなっていたが模様が少し違っていた(別の固体とすりかえられたかも)とのこと。

このような、直接本人から聞いた話だけでもいくらでもある。まだまだある。

獣医、動物病院を少し好きになった理由

僕が獣医という職業を少し意識し始めて、そして獣医師になるまでの間。獣医というと、動物のこと何も知らないくせに偉そうに知ったかぶってものを言うとしか思っていなかったが、そうでもなかった。

ショップの店員の時。我々、ただの動物好きにきちんと耳を傾け話を聞きそれを情報として扱おうとする、謙虚な姿勢の獣医さんがいるのだということを知った。この人が今では爬虫類の獣医学では、日本でトップクラスの有名な先生。

学生の時。獣医は医療については熟知しているだろうが飼育については我々には敵わないはずだと思っていたが、そうではなかった。まずホームページを見て感銘を受け、実際病院で実習をさせてもらってさらにその小鳥に関する熱意、知識に驚かされた。この人が小鳥の獣医学では日本でトップクラスで、今では大きな病院となってしまった先生。

そして獣医師になってから。獣医学は犬猫が最も進んでいるために、医療的にも診療的にも進んでいる病院に勤めた。動物病院は自己中心的に病院の都合で治療を進めるというイメージを持っていたが違った。飼い主に対して時間を掛けても丁寧にきちっと説明を施し、信頼を受けていた。その人が五月台のパーシモン動物病院の中山先生だ。

その他にもこれまでに何人か信頼できる獣医の先生方が出来たことがある意味、僕にとって開業するまでに得た何事にも変え難い物だと思っている。獣医さんでもちゃんとしている人がいると判っただけでも良かったかな^_^;

さらに獣医、動物病院が嫌いになった理由

開業してからの話。何年かは静かにいたいので、病院の特に大きな広告などは出していない。うちに来る患者さんは近くに住んでいる人か、人伝に話を聞いてくるか、他の病院からの紹介だけかと思っていたが、思いのほか飼い主の希望による他院からの転院が多い。治療方法や不信感などといったことから、病院を探しに探してやっと見つけてうちに来るといったパターン。

皆に話を聞いているうちに、少しずつ改善されつつあった獣医・動物病院に対する不信感がまたこのところ大きくなりつつある。色々と書き込みたいのだが、自分自身も嫌な気持ちになるし如何せん多すぎる。小さな動物だから適当に扱ってしまうのか、判らないから適当に扱ってしまうのか、症例を集めたいから適当に扱ってしまうのか…。

本当にいやだいやだ。説明もしないで適当な治療、適当なこと言って誤診を誤魔化す、うまいことを言って必要の無い治療を施し治療費を稼いだり研究材料を収集したり…^_^;

頭にくる、最低だね。

信頼できる動物病院を見つけるには

まずは、普通の犬猫動物病院ではエキゾチックアニマルの診療はできないのがほとんどだと知ること!日本の獣医の大学では、主に産業動物に重点を置いているため犬猫のことでさえも手薄になっている。事実、大抵は大学を卒業してから本格的に犬猫の臨床にたずさわっていると言っても過言ではない。よほど好きで物好きでなければ、犬猫以外の獣医学までやろうとは思えないし、時間の余裕もないであろう。

エキゾチックアニマルの獣医学を学んだからといっても、犬猫のものを学ぶほどの恩恵も無いのも現状であることも、理由の一つかもしれない。ただ、中にはそういったことを抜きにエキゾチックアニマルを診療できる人達も多く存在はしている。

では、その人達をどの様に探せばよいのか。

まずは、他の飼育者の口コミ、インターネット、タウン情報誌などでエキゾチックアニマルを診療できるかを調べる。ただ、大きな動物病院では比較的臨床経験の少ない獣医がエキゾチックアニマルを任せられる事が多いので注意したほうが良いだろう。

できれば、一度健康診断がてら動物病院に診察に行き、そこで例えば自分の飼育している動物をそこの獣医が飼育したことがあるのか、 また飼育したことが無くても飼育方法・その種に多い病気などの説明を詳細にしてくれるのか、自分・ペットとの 相性は良さそうか、どんな時にでも頼れるかなどを調べておくと良いだろう。

というのも、広告ではエキゾチックアニマルの診療ができると謳っていても実際は、それとは反することも多々あるからだ。広告などは、動物病院で勝手に作ることができることを忘れないで頂きたい。

動物を飼い始めたら、 病気になる前に自分と動物にあった病院をあらかじめ 探しておくことはケージや食餌などを揃えるのと同じぐらい何においても重要であろう。病気になってからでは遅いことも多々あるからだ!こういったことは、 重篤に陥ってしまってから当医院に転院して来る子達を診ているといつも思ってしまう。

僕が思う、理想の動物病院は

僕が目指す動物病院は、患者一人ひとりに丁寧に時間を掛けて診察できるような病院だ。丁寧に時間を掛けるということは、飼育指導をする上でも必要だし、病気の説明、治療方法の説明をするうえでも必要だ。何よりも動物自体が病気を理解してくれるわけではないので、飼い主に色々と納得のいくように説明するには必然的に多くの時間が必要となる。

もちろん、多く話す事によって細かなことにも気付く事も出来る。現にうちの病院では初診や重病の場合は1時間以上診察室で話をしていることも少なくない。スタッフが何人もいて、機材が何でも揃っていて、総合病院のような大きな建物でいつも患者さんで混雑しているような病院ではそれは難しいだろう。

また、動物病院の経営という方面から考えてもこのようなやり方は難しいのかもしれない。ただ、様々な問題を抱えているにせよ、僕が獣医となる前に飼育や病気のことで困っていた頃の思いを忘れずに、困っている動物たち・人々の少しでも役に立てれば!という思いでこれからも僕が思う理想の動物病院を目指していきたい。

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