治療例
ミドリガメの卵巣の異常（排卵障害）
病気：ミドリガメ、年齢約7歳、雌、体重1.844ｋｇ。1年以上前から食欲が落ちているとのことで、他院にて入院治療を長期に渡って受けていたとのことで来院。触診では肥大した卵管が確認でき、体重の割には痩せていた。血液検査上は特に異常はないが、レントゲンでバリウム造影で、消化管の位置の変位が確認された。問診から、時々暴れているとのことで、産卵行動を思わせる行動があったことがわかる。
治療：血液検査、レントゲン、触診、問診などから生殖器の異常が推測された。産卵行動をしようとしているにもかかわらず、卵の形成が行われていなかった。元気や食欲がさらに低下してきているとのことで、体力のあるうちに手術を決行するに至った。開腹をするとすぐに卵巣が確認され、腹腔内のほとんどを占めていた。
腹甲に骨髄留置を施し、静脈用の麻酔導入薬を入れ、気管挿菅を施し、ガス麻酔で維持をしている。
術後は切除した腹甲を元に戻し、接着してやる。摘出させた卵巣とその子自身を比較してほしい。
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